【卒業式】リズムで覚える漢字53字!第二ボタンの本当の意味は?

行事で漢字を学ぶ

三月になると、胸がきゅんとする。
それは、日本に暮らしてきた私たちだけが知っている感覚かもしれません。

海外の卒業式は華やかです。
帽子を空に投げ、音楽が鳴り響き、
「おめでとう!」と明るく祝う。

けれど、日本の卒業式は少し違います。

体育館に静かに響く拍手。
全校生徒で声をそろえる校歌の斉唱。
一人ずつ、ゆっくりと手渡される卒業証書。
送辞と答辞の、丁寧な言葉。

どうして、こんなにも静かなのでしょう。

日本には、「(ま)」という文化があります。

音と音のあいだ。
言葉と言葉のあいだ。
人と人のあいだ。

すぐに埋めない。
急いで騒がない。
そのあいだに、心を通わせる。

卒業式の静けさは、
何もない時間ではありません。

拍手と拍手のあいだ。
名前を呼ばれて返事をする、その一瞬。
証書を受け取る前の、わずかな呼吸。

その短い「間」に、
それぞれの年月が流れています。

楽しかった日も、悔やしかった日も、
うまくいかなかった日も、
すべてを抱えた時間。

日本の卒業式は、
終わりを派手に祝うのではなく、
「間」を通して、成長を確かめる儀式。

そして生徒たちの間で語られる
「第二ボタン」。

心臓にいちばん近い場所。
それは、言葉にしきれない想いを、
そっと手渡す象徴です。

日本の卒業式は、
声よりも大きな静けさで、
心を渡す文化。

だから、涙が出るのかもしれないですね。

だからこそ、私は子どもたちに問いかけてみました。

「ねえ、卒業式って、どんな意味があると思う?」

拍手の音のに何が流れているのか。
どうして証書は一人ずつ手渡されるのか。
そして、なぜ第二ボタンが語り継がれるのか。

大人になると当たり前になってしまうその意味を、
子どもたちは、どんな言葉で受け止めているのでしょう。

ここからは、
先生と高学年の男の子、女の子との会話を通して、
卒業式の一つひとつの言葉を、ゆっくり紐解いていきます。

最後にショート動画もありますよ。

卒業式の流れ

ねえ、アニメとかでよく見る『第二ボタン』の本当の意味、知ってる?

え、好きな人にあげるやつでしょ?

卒業の日に、制服のボタンを取られちゃうやつだ!

そうそう!笑

まずは「卒業」って何かな。

ソツギョウ 卒業 卒業する 学びが終わる 三月に

「卒」は終わる。「業」は学びや仕事。
つまり、一つの学びをやり切ること。

三月に迎える、大切な節目のことだね。

むか むか 迎える 拍手で迎える 先生、保護者、在校生

拍手で迎えられるんだよね。

そう。今まで頑張った人を、みんなでたたえるんだよね。

そして・・・

 

セイショウ 斉唱 校歌を斉唱=全校生徒で校歌を歌う

「斉」って、そろうって意味だよね?

その通り!

声をそろえるってことは、心をそろえるってこと。

そして――

さず さずける える じゅよ ジュ与 与 卒業

「授ける」って、手で渡すってこと?

うん。よく知ってたね。でもね、紙だけじゃないの。
「あなたはやり遂げましたよ」っていう(あかし)も

一緒に渡しているのよ。

卒業証書の「証書」ってそんな意味も込められているんだ!

みんなに渡し終わると・・・

べるべる べる べる 学校が ご挨拶

「述べる」って言葉で伝えること?

そうだよ。

べる=口に出して言う

言葉で未来も照らすのよ。

その後、在校生は?

そうじ ソウジ 辞を述べる 在校生の代表

 

卒業生に「ありがとう」って言うんだよね。

うん。

=言葉

感謝を伝えるのね。

すると卒業生が

とうじ トウジ 辞を述べる 卒業生の代表が

今までありがとう、って在校生に返事をするんだね。

その通り。言葉で心を返す。

なんか、平安時代の和歌の返歌みたい!

確かに!!和歌の名残みたいなのかもしれないね。

そして最後は――

わか わか 別れ 別れの歌 感謝を込めて 旅立ちの歌

これ、いつも感激しちゃう!

卒業生の多くは泣きながら歌ってるよね。

でも先生、第二ボタンは?

え、なんで一番上じゃないの?

実はね・・・

一番上はのど元。
でも第二ボタンは、心にいちばん近い。

心臓に一番近いボタンが、第二ボタンなんだ。

す 切な人へ い ボタン

昔の制服は詰め襟。
好きな人に“心を渡す”しるしとして、第二ボタンを渡したんだよ。

心を渡す……

 

昔ね、戦地に行くことになった人が「自分だと思って」と言って

婚約者や奥さんに渡したとも言われてるの。

戦前~昭和初期の青春文化の名残 ですね。

単なる恋のしるしではなく、
大切な人への想いをそっと託す、象徴的な文化だったのです。

でもね。今は・・・

本当に渡すべき「心」は、好きな人だけじゃないよ。

先生へ。友達へ。家族へ。
お世話になったすべての人へ。

じゃあ、卒業式って…

「心を渡す式」なんだよ。

だから泣いちゃうんだね。

うん。
学びは終わるけど、心は続くから。

卒業式は、ただの行事じゃない。
言葉を述べ、心を授け、感謝を送る

そして最後に、
心を渡す。

第二ボタンは、その象徴なんだよね。

深い意味があるんだね。

なんか今まで退屈だなーって思ってたけど
ちょっと見方が変わった気がする!

 

良かった〜!

先生たちにとってもお父さんやお母さんにとっても

すごく感動する日なのよ。

 

 

おさらい ショート動画で卒業式のリズム音読!

おまけ

実は、卒業式で袴を着る文化には、もう一つ大切な意味があります。

袴はもともと武士や知識人の正装でした。
明治時代、女子教育が広がり始めたとき、動きやすく品のある装いとして女学生の制服に取り入れられます。

それは、女性が「学ぶ」という新しい時代の象徴でもありました。

つまり袴は、
ただの伝統衣装ではなく、
女性が学ぶ自由を手にした象徴でもあるのです。

だから卒業式という「学びの節目」に、袴はよく似合うのかもしれません。

 

 

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