11月23日は『勤労感謝の日』ですね。
この日は、ただ“お休みの日”ではありません。
食べ物を作る人、運ぶ人、売る人…たくさんの人の働きに感謝する日なんです。
そしてもうひとつ、同じ11月23日に、宮中では「新嘗祭(にいなめさい)」という大切な儀式が行われます。
天皇陛下が、その年に実った新しいお米を神さまにお供えし、国の平安とわたしたちの幸せを祈ってくださる日です。
毎日のごはんの向こう側には、
自然の恵み、季節のめぐり、人の働き、そして感謝の心——
そんな日本らしい思いが静かに息づいています。
それでは、ここから先は先生と生徒の会話で、
「いただきます」と「ごちそうさま」に込められた意味を、一緒にのぞいてみましょう。
最後にまとめのショート動画を載せておきますね。58の漢字が読めるようになりますよ。

🍚「いただきます」の中にある「ありがとう」

「いただきます」って、
日本だけの言葉だって知ってた?

えっ、ほんと?
どこの国にもあると思ってた!

英語だと“Let’s eat!”だけど、
「いただきます」にはね、
“命をいただく”とか“作ってくれた人に感謝する”
って気持ちがこもってるんだ。

じゃあ、「ごちそうさま」にも意味があるの?

もちろん!「ご馳走様」は、
“走ってくれてありがとう”って意味なんだ。
昔はごちそうを作るために、材料を集めに走り回ってたんだよ。

なるほど~! だから“ご馳走”っていうんだね!
🌾ごはんは、たくさんの力でできている

じゃあ、食べ物ができるまでに、
どんな人が関わっていると思う?

農家の人、運転して運ぶ人、
スーパーの人…かな?

そのとおり。
たくさんの人が力を合わせて、
やっと食卓に届くんだ。

あっ、でも人だけじゃないよね。
太陽とか雨とか土の力も!

おっ、いいところに気づいたな。
自然も立派な“はたらき者”だね。
👑天皇陛下が祈る日―『新嘗祭』ってなに?

あっ、“新嘗祭(にいなめさい)”
っていうのも関係あるんだよね?


へぇ〜!よく知ってるね!

田舎のおばあちゃんがお米作ってて、
教えてくれたの。

新嘗祭は、秋に天皇陛下が新しいお米を神さまに供えて、
国の安らぎと国民の幸せを祈る大切な儀式なんだ。



それって、“勤労感謝の日”と同じ日なの?

そう。
国民の祝日としては“勤労感謝の日”。
同じ日に皇居では“新嘗祭”が行われているんだ。

じゃあ、天皇陛下はみんなのために
お祈りしてくださってるのね。

そう。陛下 自(みずか)ら 祈りを捧(ささ)げてくださってるんだ。
国の安寧と国民の幸せを願ってくださっている。

💪働くことを祝い合う日

「勤労感謝の日」って、
働いてる人に“ありがとう”
って言う日だと思ってたけど…

うん、それも正解。
でも、もともとは
“働くことそのもの”を尊び、
“生産を祝い”、
お互いに感謝し合う日なんだ。


「いただきます」も
「ごちそうさま」も
「勤労感謝の日」も、
ぜんぶ“ありがとう”で
つながってるね。

その通り。
日本は、“感謝の心”がぐるぐるめぐる国なんだよ。
🍚毎日のご飯は、小さな感謝のまつり

なんかさ、そう考えると、ご飯を食べるたびに、
ちょっとお祭りしてる気分になるね。

いいね、その考え方。
毎日の食卓こそ、小さな“感謝のまつり”だ。

💡まとめ
「いただきます」は、自然と人といのちへの感謝。
「ご馳走様」は、走り回ってくれた人への感謝。
「勤労感謝の日」は、働くことと支え合う心への感謝。
そしてその原点は——「新嘗祭にいなめサイ」。
🌾国の安寧(アンネイ)と民の幸せを祈るこころ——
それこそが、日本の「いただきます」の根っこなんです🍚


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